結城市「ワーク・ライフ・バランス研修」

結城市役所で午前・午後三時間ずつ、係長級対象の職員研修を行いました。テーマは、ワーク・ライフ・バランス。

昨年は管理職を対象にイクボス研修を行い、今回はリピートのご依頼です。

結城市では今年1月、イクボス宣言を市長はじめ幹部職員が行い(ファザーリング・ジャパン川島理事が立ち会い)、今回の研修でもイクボスが庁内に周知されている様子が伝わりました。

研修の対象者が異なると、同じテーマであっても伝え方が変わります。

管理職研修では組織マネジメントや部下育成の話題が主になりますが、係長級では自身のスキル向上とライフ充実の話しが厚くなります。

共通して伝えているのは、プラス思考でご機嫌な上司になる、主体性と人間関係をケアする、制限時間を設けて集中して仕事するスタイルに切り替える、等です。働き方改革は生き方改革であり、休み方改革であることも必ず伝えます。

とくに自治体職員研修の場合は、見切りをつけることの大切さを強調します。役所の仕事は際限がなく、掘ろうと思えばどこまでも掘れてしまうからです。

例えば、審議会や議会に提出するための資料づくりで、あらゆる質問を想定して漏れなく作り込もうとしたらキリがありません。何事も段取り八分ではありますが、真面目な職員ほど準備で必要以上に時間を費やしすぎる傾向があります。

民間と同様に「費用対効果」の考え方をもち、職員人件費も事業予算の内であることを常に認識する。自分が行なっている業務の人件費を計算し、当該業務にかけるべきコストと見合っているかどうかを時々考える。

要は、作成した資料のほとんどが会議で取り扱われない、虚しい仕事になっている現実と向き合う。・・職員が無為な作業をしている現実は、審議会の委員や議員さんにも問いたいところです。

役所の仕事で、効率化できるところと、効率化すべきでないことのメリハリをつけることも大事です。とくに福祉系の部署がそうですが、来庁者対応は効率化しにくいところがあります。IT化等で省力化できることは対処しつつ、ヒューマンタッチの仕事は手厚くやりたい。

職員の多くは、元々は夢や希望を抱き、採用試験で「地域のために、住民みなさんに喜んでもらえる仕事がしたい」と語って入職されたはずです。その志を存分に発揮できる仕事環境をつくっていくことが、役所が行うべき働き方改革の肝ではないかと思っています。

そこで今回、新たに発した決め台詞がありました。

最大の税金の無駄遣いは、職員の力が存分に発揮できないことである!

このセリフに、受講生の多数がうなづいてくれました。

でも、毎回の決めセリフ

笑っている向夢員になろう!
は今回もドン引きでした。