かながわ男女共同参画センター(通称:かなテラス)からご依頼をいただき、市町村の男女共同参画施策推進担当者向けのオンライン研修を実施しました。
毎年、男女共同参画推進週間に行われている研修で、今回のテーマは「アンコンシャス・バイアス」。オンライン形式で、私は自宅から配信し、参加者は各地の職場で受講されていました。

アンコンシャス・バイアスは企業研修でよく話しているテーマですが、今回は自治体で男女共同参画の担当者が対象であり、まさに本職として取り組んでいる方達が受講されるわけで、いつにも増して気合いを入れて準備しました。
とくに、ジェンダーバイアスに特化した内容にしたいと思い、新たなインプットに努めました。

当日に使用したスライドは、かなテラスのWebサイトに掲載されています。研修内容に興味のある方は下記URLを参照くださいませ。
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/23252/siryo.pdf
ポイントだけレポートします。
冒頭のツカミは、某市の男女共同参画推進会議で起きた「お〜い、お茶事件」。事務局が出席者用の飲料で用意したお茶の商品名に「亭主関白の夫が妻に言う台詞だ」と物言いがつきました。男女共同参画の担当者が気をつけなければいけない地雷ポイントです。

このエピソードを大学生に紹介したところ、「何が問題か分からない」という反応でした。学生が「お〜い、お茶」と言う場面は、自分がお茶を買ってきて皆に振る舞うときとのこと。年代によって受けとめ方が変わるものですね。
女性活躍推進などダイバーシティが進まない元凶は「アンコンシャスバイアス」にある。アメリカなど先進国ではジェンダー不平等を解消するために、アンコンシャスバイアスに取り組んできました。

有名な事例では、ブラインド・オーディション。女性の楽団員が少ないことに問題意識をもったオーケストラが、男女が分からないように選考する工夫をしたところ、女性の採用率が格段にあがりました。

他のオーケストラも同様にブライド・オーディションを行ったところ、非白人の楽団員も増えました。もし、こうした取り組みがなされなければ、オーケストラの世界にアンコンシャスバイアスが残っていたら「のだめカンタービレは生まれなかった」と感想を述べました。・・あまりウケなかったです。

かくいう私も「男が一家の大黒柱であるべき」という大黒柱バイアスがありました。子どもが生まれたときに「父親として頑張らなければ!」となったのですが、真っ先に思ったのは「父親として大黒柱になって稼がなきゃ!」でした。

育児を機に働き方を変えたおかげでジェンダーバイアスから解放された、という私の事例も語りました。・・ちょっとイクメンの話題を多くしすぎたかな。
最後に、市町村の男女共同参画推進担当者に向けてメッセージを贈りました。
男女共同参画は、深い そして男女共同参画は、手強い

日本社会に根付くバイアスはなかなか変わりません。それでも諦めず、あの手この手を使ってひっくり返さなければならない。アンコンシャスバイアスはあの手この手の攻略法の一つであり、男女共同参画を担当する方は研究を深めていただき、上野千鶴子先生がいう「常識の関節外し」を試みていただきたい。
ブレイクアウトルームを多用しました。2時間の研修で、10分間ずつ四回。市町村担当者同士の交流も目的でしたので、毎回メンバーをシャッフルして行いました。

グループの話し合いがうまく進んでいるかが気になって各グループの様子を見に行ったところ、話し合いが弾んでいる所もありましたが、沈黙が続いて緊張感が漂うグループもあり、進め方にもっと工夫が必要だったと反省点がありました。今後の改善に活かします。
事務局からアンケートの共有をいただきました。やはりブレイクアウトルームの進め方で注文された方が複数いましたが、概ね好評でホッとしました。「講師のつくる空気感のおかげで、堅苦しくない研修で参加しやすかったです」といったコメントがあり、うれしかったです。







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