おしごとアドバイザーの任務を完了しました。

2022年3月まで厚生労働省委託事業の「おしごとアドバイザー」に従事しました。

業務内容は電話メールによる就職転職相談で、全国各地の求職者から仕事に係る悩み事を伺い、相談者に応じた情報提供とアドバイスを行いました。

おしごとアドバイザーに就いたきっかけはコロナ禍です。

2020年初頭からコロナウィルスの感染が広まって様々な催しやイベントが中止になり、2月末から小学校が休校になりました。私が生業にする講演セミナーも同様で、3月以降に入っていた予定は全てキャンセルになって仕事が消えました。

コロナ感染は拡大する一方で収まる気配はなく、講演業を再開できる見込みがたちません。今後の仕事や収入源をどうしたらよいのか模索し、講師仲間はオンライン実施に切り替えを急ぐ方が多かったのですが、私は別な道を選択しました。

コロナ禍で仕事がなくなり困っている方は、私も一例として世の中に沢山います。就職に関して社会的な困難に陥っている現状に対して何かしら貢献できる仕事ができればと願いました。

そこで、コロナ禍のうちは講演業は諦め、就職支援の仕事に重心を移そうと考えてキャリアコンサルタントの求人を探しました。応募できるものがあれば履歴書を送り、最初に面接してくれたのがおしごとアドバイザーの委託事業者で、採用していただけることになりました。

土日含む週5日、電話相談の開設時間は17-21時で午後から出社して夜までの勤務です。職場は新宿。当時は歌舞伎町のコロナ感染が話題だった折で、「夜の新宿で仕事しています」と口外できませんでした。

おしごとアドバイザーの相談窓口には、10代から70代までの老若男女、様々な属性をもつ方から多種多様な内容の相談がありました。

相談の具体的な内容は守秘義務に関わるので記載いたしませんが、履歴書の書き方や面接対策といったノウハウ的な事柄が主でした。それ以外にも就職転職に関わる法律や退社手続き、雇用保険、職業訓練、様々な職種と業界に関わるアドバイスを求められました。

アドバイザーに必要される知識が膨大で、相談業務を始めて最初の数ヶ月は自分の知識不足を痛感する場面が何度かありました。うまく対応できなかったときは、その日のうちにインターネットで調べ、休憩時間になると紀伊国屋書店新宿本店に行って関連書籍を買い求めました。必要に迫られて勉強しているうちに知識がついて、半年もすると答えられない質問はほとんどなくなりました。

それから、電話とメールによる相談業務は、対面で行うキャリアカウンセリングとは随分と勝手が違いました。

電話相談は音声情報のみで相談者の状況を把握しなければなりません。相談者の表情が見えないなかで、心情を推し量りながらアドバイスするのは熟練の技を要しました。メール相談は情報が乏しい点で難しさがありました。限られた文字数から想像力を働かせ、相談者が求めている的から外さないように情報提供やアドバイスするのも難易度が高かったです。

そうした相談を受ける側の難しさはありましたが、相談する人にとってのメリットは大きかったです。対面で人と会って話すことが制限されたコロナ禍の状況下で、電話とメールという非対面で就職相談ができる場があったのは、貴重な利用価値がありました。

後に、SNSによる相談業務も加わりました。コミュニケーションの質が電話メールとは又違い、色々と勉強になりました。LINEを使って就職相談ができることで若い世代のハードルが下がり、相談件数が増えました。

おしごとアドバイザーの同僚は十数名いました。全員が凄腕キャリアコンサルタントで、相談者に寄り添って傾聴する真摯な姿勢から学ぶところが大きかったです。皆さん、品格と良識のある紳士淑女で、落ち着いた気持ちで仕事ができたのは仲間に恵まれたおかげです。

おしごとアドバイザーの相談窓口は、ハローワークが開いていない平日夜と土日祝に就職の相談することができて、相談者にとって利用価値が高かったです。おしごとアドバイザーはハローワークの就職支援を補完する事業として、確実に需要がありました。

しかしながら、おしごとアドバイザーの事業予算は次年度に計上されず、2022年3月末をもって事業終了となりました。終了してしまったのは大変に残念なことで、相談者からも惜しむ声が多く寄せられました。今後予算が復活するかどうかは分かりませんが、必要なサービスだったと思います。

ただし、あくまで個人的な事情なのですが、事業終了でおしごとアドバイザーの任務から解かれて、内心ホッとした気持ちもありました。この仕事を始めてから深夜帰宅の日々になり、わが家は父親の家庭不在が続いてファザーリング的には良くない状態でした。

そして、コロナ禍でリモートワークが進み、企業研修はオンライン実施が通常になって、講演依頼が戻ってきました。当初はオンラインに苦手意識があったのですが慣れるうちに勘所をつかみ、オンライン講演を積極的に引き受けるようになりました。

そうして講演の仕事が増えて、おしごとアドバイザーの業務との調整が大変になってきました。2021年の秋以降は講演業とおしごとアドバイザーで予定が埋まり、休みがほぼなくなりました。疲労が蓄積して、ストレス解消でサウナ依存症が酷くなりました。

おしごとアドバイザーは6年間行われましたが、私が勤めたのは2年弱で、2500以上の相談に対応しました。キャリアコンサルティングのケースを圧倒的に積むことができたおかげで、キャリアコンサルタントとしての力量が相当に高まりました。

コロナ禍で就職困難の状況は依然として続いており、今後も就職支援の仕事に注力したいところです。

★おしごとアドバイザーの事務局および相談員の皆様、厚生労働省、その他おしごとアドバイザーに関わっていらっしゃった方々に厚く御礼申し上げます。そして、一度もお会いしたことはないのですが、窓口を利用してくださった求職者の皆さんに感謝しています。


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